理奈沙織のイメクラ奮戦記

外伝1 沙織の風俗デビュー

「はい、今日も一日ご苦労様」
 店長の手から沙織に給与明細書の入った薄っぺらい封筒が手渡された。沙織はその手で封筒を破って開けて、ため息をついた。
「(あーあ、今日も最低保障に色付けたくらいか…これじゃ深夜のコンビニバイトとほとんど変わらないじゃない)」
 沙織の顔が曇ったのを見て、店長が苦笑いしながら言った。
「まあこの不況だし、君くらいの娘でもこんくらいなのはね……かく言う俺もここで働いてるだけじゃ心もとないから副業でレンタルサーバー屋もやってるんだけどさ。俺ら リストラされなかっただけいいよ。この店一時全国展開してたけど今じゃうちとススキノと宗右衛門町(大阪の歓楽街)しか残ってないしね」
 実際風俗産業も全体的に日照り気味で、アニメ系のコスが豊富なその筋の老舗も男性従業員は店長1人だけで彼だけが雑用や女の子のスケジュール管理等を一手に引き受けて何とかもっているということを沙織も聞かされていた。それを 思えばこの店は何とかうまくいっている部類なのだろうが、沙織には腑に落ちないことがあった。
「けどこの間入った新入りの娘は……」
「ああ、まさこちゃんね。やっぱり元アイドル似の娘に入られちゃどうしても…ね。さおりちゃん、客が欲しいってんならまた風俗情報誌で脱ぐかい?さおりちゃんさえその気 なら出入りの編集に俺が話付けてあげるよ」
 店長は沙織の文句を途中で遮り、沙織の豊満なバストに目を遣りながらニヤニヤ笑って言った。沙織は店長の胸を睨め回すような視線が嫌になって、
「お断りします」
 と反射的に答えた。言ってしまった後でちょっと後悔したが。
「じゃあ仕方ないけど自分で営業努力するしかないね。お金が欲しいんならさ。あとうちでできることってば情報誌やうちのページに顔写真載せてあげることと、フリーで『スタイルのいい娘呼んで』って言ってくる客回してあげるくらいしかできないよ。ま、せいぜい頑張ることだね…おっと、煙草切らしてたな。買ってこないと。あ、ごめんごめん」
 店長はさらりと沙織の愚痴を受け流し、煙草を探すふりをして胸ポケットを探ると沙織に道をあけさせて店の外に出て行ってしまった。
「(逃げられたわね…)」
 沙織は諦めて退勤した。かつて沙織は『コスプレ天国』でナンバーワンのイメクラ嬢だった。見た目もスタイルも一級で、とりわけ巨乳ならではのパイズリが好評で、それだけでも男をイカせられるのが自慢だった。
「いやー、さおりちゃんのおっぱいはいいねえ」
 と時間中ただ乳房を揉んだり吸ったり、そればかりする客もいたほどである。
 店長に勧められて、風俗情報誌のグラビアページでヌードを披露してからは一段と客が増えた。初めて店に来ても、すぐに自分を指名してくれる客がわんさか来てくれる。それだけに毎日ハードではあったが収入も増え、貯金もできて欲しいものも買えるようになった。それが今ではポッと出の新人にナンバーワンの座を奪われ、客もそっちに流れていくのである。今でもさおりちゃんのほうがいいと付いてきてくれる固定客もいるが、彼らも懐が寂しいと見えてたまにしか来てくれなかった。客がつかなくても最低保障額はもらえたけど、何人も客を取ればそこそこ儲かるのに味を占めた身ではそれだけでは満足できなかった。
「ああ〜、もう誰も彼もまさこまさこって!ちょっと緒方理奈に似てるってだけで何よ!もっと私にお客さん回してよおお〜!私頑張るからあ〜!」
 沙織は道の真ん中ということも忘れて思わず叫んでしまった。通行人がびっくり仰天して沙織のほうを振り向いた。
「えっ、あ……」
 きまりが悪くなった沙織は、隠れるようにこそこそとその場を離れた。

 学校で起こった怪事件騒動に収拾がついて何日か経ったある日。沙織に生理が来なかった。普段ならいつもこの日にはナプキンが血に染まっているはずなのに今月に限って汚れていない。
「……(変だわ。私セックスした覚えなんてないのに)」
 沙織は面妖な思いにかられた。怪事件のあった数日前のことを思い返してみても誰ともセックスした心当たりなんてない。一週間後、沙織は薬局で妊娠検査薬を買って来ておしっこをかけ、判定が出るのを待った。何かの間違いであることを祈りながら。しかし沙織を裏切るかのように妊娠検査薬の判定窓には陽性を示す「+」の印がくっきり浮かび上がっていた。
「ええっ、私一体誰に妊娠させられたのよ!」
 沙織は目の前が真っ暗になった。中絶するにしても産むにしてもお金がかかるし、稼ぎのない身では親を頼るより他にない。かと言って本当のことなど言えるはずもない。
「あああ…私一体これからどうしたらいいのよぉ!こうなったら風俗で稼ぐしかないじゃない…風俗?」
 沙織はそう叫んではたと思いついた。
「そうよ。風俗で稼げばいいんじゃない!もう処女じゃないんだから誰にも美沙生立てることなんてないわ」
 思い立ったらすぐ実行に移すのが新城沙織であり、コスプレ天国で採用してもらうと学校を中退し、家を出て店の寮に住まうことになった。
 入店するなり美人さとスタイルのよさが受けて、沙織は店で一番人気のイメクラ嬢になった。つい昨日まで学生だったのだから教師と生徒、或いは恋愛SLGばりの学生同士の恋物語のイメージプレイなどお手のものである。
「ああ、先生。もっと沙織のおっぱい揉んだりオ○ンコ掻き回したりしてぇん。ん、ああ、そこ、いいのぉ…」
「ったくさおりはいけない娘だね。こんなにオマ○コぐしょ濡れにして。勉強のほうもエッチくらい熱心だと先生は何も言うことないのに」
 沙織はセーラー服半脱ぎで、下着もブラはずり上げられ、パンツは足に引っかけた格好で教師役の客に乳房と秘処を弄られていた。愛撫の上手な客だったので沙織は本気で感じて、乳首は硬くしこり、花弁も愛液で濡れ濡れになっていた。
「ああぁん、せ、先生…さおりもうだめぇ、先生の…先生の大きいオチ○ポでイかせて!」
「(うは、新人だってのにそこまで言えるなんてなかなか上玉の姫じゃないか)」
 客は喜んでベッドに仰向けになり、天井を仰いでいる分身を沙織の目の前に晒した。
「よくできました。じゃあさおりのオマン○で先生もイかせなさい」
 先生のような口調で言われて、
「分かりました。さおり、頑張ります」
 沙織は元気よく答えて、客の分身にローションを垂らして割れ目に挟み込んで素股を始めた。
ヌチュ、ヌチュ、クチュチュ…
 沙織の花弁と客の分身が擦れ合い、ローションの粘音も手伝って客はこの上ない快感に浸ることができた。上に乗って体を揺すぶっている沙織の乳房がプルプル揺れているのもたまらない。
「うぐ、す、凄いぞさおり、お前のオ○ンコの感触は5段階評価で5だぞ…あうう」
「ああっ、あ、ありがとうございます。さおりも、褒めてもらって…ああ、嬉しいです…」
 沙織も花弁を客の分身で刺激されて感じていた。だんだん客の顔が引きつってきた。そろそろ絶頂が近い証拠である。
「ううっ、出、出すぞ…あああっ」
 客は甲高い声を出したと思うと分身から勢いよく精液が放たれた。



 ビュク、ビュク、ビュルル…
 ベッドのシーツが精液だらけになる。射精が終わると客は気が抜けたように
「はあぁ〜…良かったよ、さおりちゃん」
 と言って呆けたような顔でしばらくベッドの上で脱力していた。そしてゆっくり起き上がると、
「どうもありがとう。マジで凄く気持ち良かったよさおりちゃん。しがない平社員のことで給料日のすぐ後しか来れないけどまた君としたいな」
 客は上機嫌で沙織に礼を言った。
「ええ、期待してるわよ。後で携帯のメアド入りの名刺あげるから、何か連絡あったらそっちにちょうだい。雑談にも付き合ってあげるわ。さあ、シャワー浴びましょ」
 沙織はセーラー服と下着を脱いで、客をシャワー室に誘導した。

 風俗愛好家の横のつながりは侮れないもので、いい娘がいるという情報があれば2、3日もすればたちまち客が来るものである。店のほうでも
「巨乳が売りの新人さおりちゃん入店!」
 とホームページのギャルズデータのコーナーやアルバムで煽り文句を付けてくれたおかげでナイスバディの好きな客がどんどん付いてくれておかげで平日で5万円、週末で7万円稼げるそこそこの売れっ子になることができた。病院へ行って身軽になるのもそんなに日数はかからなかったし、欲しいものもすぐ買えるようになった。
「うふふ、やっぱり私みたいなナイスバディの美人って得ね。こういう仕事で楽に稼げちゃうもん」
 給与明細書に印字された桁数の多い金額を見て沙織はホクホクだった。
「うんうん、俺もさおりちゃんがいてくれて嬉しいよ」
 店長も店が儲かってご機嫌である。
「ところでさ、今日風俗情報誌の営業が来て今度さおりちゃんのヌード撮って、雑誌とネットに出したいって言われたんだけど…」
「えーっ、私のヌード大っぴらに出されるのって恥ずかしいですよぉ」
「人の話はしまいまで聞くもんだよさおりちゃん。ヌードグラビアで顔が売れればこれまでより稼げるし、沖縄までの旅費や食費は全部向こうが持ってくれるんだよ。行ってみないかい?どうしても出たくないって言うならしょうがないけどさ」
「あの、店長?今何て…」
「え?沖縄までの旅費や食費は向こう持ちだって言ったんだけどそれがどうかした?」
 どうやらロケ地は沖縄らしい。旅行に行けると聞いて沙織は心を動かされ、次にこう叫んだ。
「店長、私沖縄行きます!」
「ハハハ…現金だねえ。楽しんできておいで、と言いたいけど物見遊山に夢中になってグラビア撮影のこと忘れちゃ駄目だよ。もしも台無しになったらうちの立場まずくなるからね」
 店長は沙織が承諾したと見ると苦笑しながら沙織に釘を刺しておき、風俗情報誌の編集部の電話番号をダイヤルした。

「今日はよろしくお願いしまーす」
「こちらこそ。早起きして飛行機に乗って早々に疲れてるだろうけど今日は頑張ってね」
「いえ、バレーボール部で朝練は毎日出てましたから平気です」
「そうかい。そりゃ心強いな。君がそう言ってくれるならこっちも頑張ってきれいに撮ってあげんとね」
 朝一番の飛行機で羽田から那覇まで飛び、タクシーで着いたところは海沿いのリゾートホテル。そこのティーラウンジで沙織はお目付け役としてついてきた店長から風俗情報誌のカメラマンとアシスタント、そして担当編集者に紹介された。カメラマンはもっといやらしそうな男かと思いきや沙織とそんなに年の違わない、どちらかと言えばイケメンの部類に入る男性で、その点でも沙織は安心してこれからの撮影に臨めそうだと思った。お茶を飲んでいる間彼らが振ってくる雑談もなかなか上手く、沙織はいつしかすっかりスタッフと打ち解けていた。そして沙織が頼んだシークヮサージュースを飲み干すと、スタッフはさっさと腰を上げた。
「さあ、早速だけど部屋行って撮影始めるよ。光線の具合変わったらきれいに撮れないから」
 店長が無言で沙織の背中をポンと押し、沙織はスタッフの後に続く。部屋に入って海沿いの絶景を眺めている間もなくカメラマンはカメラを構え、撮影は始まった。
「はい、じゃあ今着てる物を脱いで下着だけになって、窓際でポーズ取ってね」
「えっ、あ…」
 間断なくああしろこうしろと指示が出て沙織は少し慌てたが、
「さおりちゃん、さっさと行動する!変なことなら俺がさせないから安心しなさい」
 カメラマンの後ろに立っていた店長の声が飛ぶ。線が細く、普段軽そうではあっても仕事に不真面目なのは嫌いなのが店長のポリシーだった。
「なことしませんよーアハハハハハ。ナイトヘブンさんとこのカメラマンがあなたのところの姫にセクハラしてあなたにシメられたって話は聞いてますもん」
 カメラマンが苦笑した。店長は目だけで「本当にあったことだぜ」と沙織に語りかけている。
「(店長って見かけによらず気の強いところあるのね)」
 沙織もクスリと笑って、服を脱いで下着姿になった。店長に支給された、後ろがTバックのレース付きセクシーランジェリーである。窓際のベッドにしゃがんでポーズを取ると、アシスタントが沙織の傍に寄って、入射光露出計を構えた。
「3.5です」
「3.5か…上等上等。開放でシャッタースピード一段上げてもいいかな」
 カメラマンは上機嫌で一眼レフカメラのピントを合わせ、シャッターボタンに手をかけた。
 バシャコン、バシャコン…
 モータードライブの音が響き、その間にもカメラマンは次々にポーズの指示を出していく。
「うん、腕でおっぱい寄せて谷間作ってみて…そうそう。じゃあ次は寝そべってお客さんに『こっちへいらっしゃい』って誘うような感じで……いいよいいよ〜。じゃあ少しずつでいいからブラジャー外そうか。それで外したらね、手でおっぱい隠して、少しずつその手をどけていってくれる?……あ、いいなぁその思わせぶりな顔、これなら集客効果テキメンだよ」
 沙織は撮られている間にもだんだんノッてきて、
「じゃあパンツも脱ごうか。うん、さっきみたいに少しずつね」
 とカメラマンから言われてパンツを脱いで素っ裸になった後は開放的な気分になって、足を広げて割れ目も見せたりして
「こらこら、そんなカットグラビアに使えないじゃない」
 と店長に窘められたりもした。
 室内でフィルムを3本使って、その後バスルームでシャワーを浴びたり風呂に入っているカットを2本、その後一行は海に出て撮影を再開した。沙織はビキニの水着に着替えていた。
「コスプレ天国のさおりです。自慢のナイスバディでいつもお客さんを喜ばせてます。お店に来たら是非私に会いにきてください。よろしくお願いしまーす」
 撮影と並行して、アシスタントがデジタルビデオカメラでホームページにアップするムービーを録画する。ファインダー越しの沙織の表情は活き活きとしていた。
「(うーん、こいつは売れるぞぉ!)」
 カメラマンはほくそえんだ。その後水着姿とヌードをフィルム6本分、滞りなく撮り終えた。
「はい、お疲れ様」
「今日はいろいろとありがとうございました」
 沙織、店長、スタッフ共々すっかり和やかな雰囲気でホテルに引き上げ、夕食はバイキングスタイルの食事と酒が入って大いに盛り上がった。
「うわっ、さおりちゃんテンコモリに取ってきて…そんなに食べて大丈夫?」
 料理を取って戻ってきた沙織の皿を見て、担当編集が目を丸くした。
「あら、いけないかしら?」
「いやさ、普通女の子みんなスタイル気にしてそんなに食べないのに。ロケ行けばいつもそうだよ」
「いいじゃない。今日は体動かしたからお腹空いてるのっ!」
「そだ、さおりちゃんが食べてるカット『撮影ウラ話』のコーナーに使わせてもらっていいかな。元気な娘ってことをアピールする材料になるでしょ」
 担当編集が胸ポケットから自前のデジカメを取り出すと、沙織はちょっと困惑した顔になった。
「えー、それはちょっと恥ずかしいなー…」
「あ、面白そうだなそれ。いいよいいよ、撮っちゃって。俺が許可するよ」
「もう、店長ひどーい…じゃあせめて上品に撮ってくださいよー」
「OK」
 担当編集はデジカメのホワイトバランスと撮像感度を調整し、ノンストロボで沙織が美味しそうにパイナップル入りポークカレーや豆腐チャンプルーを食べる様を撮った。
「ほら店長、こんなにいい笑顔が撮れましたよー」
「どれどれ…おー、こりゃ傑作だ。バカウケ間違いなしだぞー」
 泡盛が入って出来上がっている店長はデジカメのモニターを見せられて馬鹿笑いしている。沙織は気になって、
「えー、私にも見せてくださいよー」
 と言って担当編集からデジカメをひったくった。しかしモニターを見た沙織の顔はサッと変わった。
「もー、嫌だぁー!これ私の頬っぺた膨らんでるし口元にカレー付いてるじゃないよぅ!」
 沙織は怒りながらデジカメの画像を消した。
「あー、せっかくのオモシロ画像を…」
 担当編集が残念そうな顔をした。
「フンだ」
 沙織は口を尖らせ、明らかに不機嫌そうな顔になりながらついさっき運ばれてきたトロピカルドリンクを飲んだ。
「うふふ、甘くておいしい…」
「あ、ちょっとさおりちゃん、それ…」
 担当編集が慌てて言った。デジカメの一件でカチンときた沙織は不機嫌そうに返す。
「どうしたの、私が頼んだジュースよ。別にいいじゃない」
「いや、それジュースじゃなくて、泡盛がベースのアルコール度数高いトロピカルカクテルなんだけど…」
 担当編集が言った時には既に遅かった。
「うにゅ〜ん、あ〜、何かいい気持ち〜」
 たちまち沙織の顔が赤く染まり、ニンマリと顔が緩む。対照的にスタッフたちの顔は嫌な予感を感じて蒼い顔になっていった。
「あら〜、みんな何シケた顔してんのぉ〜?さっきまでワイワイ盛り上がってたのにさぁ〜。明日までいるんだからもっと盛り上がりましょうよ〜」
 凍りつくスタッフ。その間にも沙織はとんでもないことを口にした。
「あー、暑いわねぇ。サービスも兼ねて脱いじゃおうっと」
 言うなり沙織は着ていたキャミソールを脱いで、後ろに手を回してブラジャーも外そうとした。
「わあーっ」
 スタッフは絶叫して立ち上がった。結局4人がかりで沙織を宥めたり、水を飲ませたりしてその場は収まったが、帰ってから沙織はしっかり店長に酒乱のことで叱られてしまった。

 2か月後、沙織のヌードグラビアは風俗情報誌の紙面を飾り、その日のうちにコスプレ天国に問い合わせが殺到した。
「おはようございまーす」
 沙織が出勤すると、電話で店長が話していた。店長は沙織に目礼して、一旦途切れた話を続けた。
「はい、何ですか…?ああ、今ちょうど来ましてね。でもちょっと準備に時間かかりますし、予約も今日一日いっぱいいっぱいなんで、すぐにはご案内できません…ああそうですか。でしたら明日ということでは……はいはい、では明日の朝一番に予約入れときますんでよろしくお願いします。お待ちしてまーす」
 ピッ
 電話を切ると店長は沙織ににこやかに話しかけた。
「やあおはようさおりちゃん。例のグラビア大人気でさ、開店早々から問い合わせの電話やメールがいっぱい来てるよ。早速今日一日の出勤枠予約で埋まっちゃった。大変だとは思うけど頑張ってね」
「はーい(ふふーん、今日のお給料入ったら何買おうかなー。新しい下着や服欲しいし、それから今度駅前にできたパイ屋さんに友達誘って行こうかしら)」
 沙織は皮算用をしながら控室に向かった。イメクラ嬢としての幸せがこれから長続きしないことになるとも知らずに。

続く

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